「人の死」について どのように告知するか
「人の死」の告知。
つまり、人の死についてお客様へどのようにお伝えするか。これは非常に難しい問題であります。
お客様のお考えも、もちろん千差万別ですので
・事故物件又はその隣接住戸には入居したくない
・死亡してから一定程度経過していれば入居してもよい
・賃料が安いので入居しても構わない(むしろ、事故物件に住みたがる方もいるとか…)
いろいろでございます。
この度、10月8日に国土交通省より「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が発表されました。
不動産取引において人の死の取り扱い方を国が示したのは今回初のようで、現時点における裁判例や取引実務を鑑み、一般的に妥当と考えられるものをまとめたものとなっております。
このガイドラインで何が示されたかと一言で申し上げると
「人の死の告知に関する業務範囲が明確化された」
ということです。
これにより不動産業者は告知範囲をしっかりと告知する義務が発生します。
しかし、一方で告知範囲外は説明しなくても大丈夫だろう、最低限のことはやっているというスタンスが出来上がるような気も致します。(告知範囲外のことでも買主様や借主様より事案の有無を問われれば応える必要はあります。)
人の死に関する事案についての取り扱い方を示した本ガイダンスの発表は、事故物件の数の減少や物件の再生・流通等 不動産取引に携わる方々に対して有意義なものになると思います。
ただ、お客様あっての不動産取引ですので、ガイダンスに示されているいないに関わらず、お客様の意向にあった情報提供を行っていく姿勢は、これからも大事にしていかなければなりませんね。