事業用不動産の賃貸における用途制限トラブルは跡を絶ちません。

私たちは何気なく自分たちのエリアに住んでおりますが、そのエリアごとに用途が決まっており、この地域ではこの事業はしてはいけないなど制限されております。
このトラブルはこのような用途が制限されているエリアでNGな事業をしていくときにひっかかります。

例えばこのような紛争がありました。
第1種中高層住居専用地域というエリアでは、事務所や店舗は2階以下でなければならず3階以上でこれらの事業をすることはできない、という決まりがあります。
それにも関わらず、不動産業者の方ではこのエリアの3階物件で「店舗に最適」などと謳っており裁判になりました。
結果的に不動産業者が相手方に約300万円の損害賠償を支払ったという紛争です。

このようなことにならないために、不動産業者としては
・借主がどのような事業を行うのかの確認
・その物件の用途制限の確認(市役所等で担当部署に確認)
・借主の事業内容によっては許認可先での調査も必要(借主にも一緒に確認する必要がある)

このようなことを実施する必要があると思われます。

不動産業者としては、物件を仲介する度に役所への確認、そして借主へのしっかりとしたヒアリングは欠かせないですね。