違反建築物と既存不適格建築物の違い
違反建築物と既存不適格建築物。
物件情報等を調べる機会のある方だと時々目にすることのある言葉かもしれません。パッと見た感じの言葉イメージでは、両方とも建物的にダメなのでは?と思うかもしれませんが、実は内容が異なります。
違反建築物とは、その文字通り、建物の新築あるいは増改築の時点で建築基準法やその他関係法規に適合していない建築物ということで初めから法律的にアウトの建築物です。
一方、既存不適格建築物とは、新築あるいは増改築の時点では合法的に建築されましたが、時間の経過と伴に現状の建築基準法やその他の関係法規に適合しなくなってしまった建築物の事を指します。
ですので、初めからアウトの建築物か法律等の改正により適合しなくなった建築物かの違いがあります。
これらの建築物の売買は法律上禁止されてはいませんが、いずれも住宅ローン等の融資を受けることが難しいなどのデメリットがあります。また、違反・既存不適格建築物は金額が低く提示されることが多いので、「この建物安い!」と目がくらみ即決しないで、再度物件概要に目を通し、不動産屋にもしっかり確認することをお勧め致します。
【参考:月刊不動産流通2023年1月号】